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エムシス瀧川真雄社長が語る失敗と急成長のリアル|仙台の飲食業界の未来

エムシス瀧川社長みちのくリーダーズ

エムシス瀧川真雄社長は、仙台を拠点に「焼きとん大国」「元祖仙台ひとくち餃子あずま」など20店舗を展開する飲食企業の創業者です。みちのくリーダーズ第2回のゲストとしてお話を伺いました。

27歳で独立し、納税もできないほどの苦境を経験しながら、そこから這い上がり全国300店舗を目指す。瀧川社長のストーリーには、東北で挑戦するすべての人へのリアルな教訓が詰まっています。

エムシス瀧川真雄社長が語る失敗と成長のストーリー

エムシス瀧川真雄社長

瀧川 真雄 (たきがわ まさお)

株式会社エムシス 代表取締役社長

1979年岩手県盛岡市生まれ、仙台育ち。盛岡大学付属高校で野球に打ち込み、国士舘大学体育学部卒。5年間の飲食修行を経て27歳で独立。「焼きとん大国」「元祖仙台ひとくち餃子あずま」「水原生」など20店舗を展開。2032年までに全国300店舗を目指す。日本テレビ「news zero」で賃上げの取り組みが特集された。

田口陽大

田口 陽大 (たぐち ようた)

株式会社ミチノクキカク 代表取締役 / インタビュアー

東北大学経済学部卒。総フォロワー27万人・月間1,000万ViewのSNSメディアを運営。YouTube番組「みちのくリーダーズ」「みちのくエコノミクス」プロデューサー。

※本記事はインタビュー内容をもとに、田口陽大が編集・再構成したものです。

瀧川真雄社長の創業ストーリー。エムシスが生まれるまで

大学時代のアルバイトで刷り込まれた「独立」

瀧川社長が飲食業を志したきっかけは、大学時代のアルバイト先の店長でした。4年間にわたって「独立したい」という話を聞かされ続けた結果、大学4年の時に自分も飲食で生きていくことを決意したそうです。

卒業後は仙台に戻り、2社で合計5年間の修行を積みました。しかし、ただの下積みではありませんでした。どちらの会社でも店舗の立ち上げや管理を任され、店名やコンセプト、内装まで自分で決める経験ができたのです。つまり、独立前にほぼ経営者と同じ仕事をしていたということです。

27歳で独立。そして整骨院で大失敗

2007年、瀧川社長は27歳で独立します。1年目は順調でした。しかし2年目に大きな転機が訪れます。飲食以外の事業、具体的には整骨院のフランチャイズに手を出してしまったのです。

「仕入れがないから儲かる」という甘い見込みで始めたものの、資格を持たないオーナーでは思い通りの経営ができません。さらに、しゃぶしゃぶ食べ放題やとんかつのデリバリー弁当、ジャメ屋さんと次々に新業態を広げた結果、どれも中途半端になってしまいました。納税ができなくなるほど追い込まれた時期もあったそうです。

エムシスが復活できた理由。瀧川真雄の「1個に絞る」決断

焼きとん大国だけが生き残っていた

どん底の中で瀧川社長が気づいたのは、「あれこれやりすぎて全部が半端になっている」という事実でした。唯一うまくいっていたのが「焼きとん大国」だったのです。

そこで他の業態をすべて切り離し、大国1本に絞って縦に積み上げる戦略に転換しました。3号店以降は不安がなかったそうです。なぜなら、原価率も売上予測もすでに読める。立地が違うだけでメニューも内装も同じだから、失敗する変数がほとんどないのです。

「俺は車の運転がうまいタイプだ」

瀧川社長は自身の役割についても興味深い話をしてくれました。飲食店経営者にはクリエイティブな人が多い。しかし自分はそのタイプではないと。

東京の著名な飲食店経営者に相談した際、こう言われたそうです。「お前は業態を作る人間じゃない。でも、それを運転するのはうまい。役割分担でいいじゃないか」と。この言葉で腹が落ちた瀧川社長は、うまくいった業態を繰り返し出店するスタイルに振り切りました。

エムシス流の人材戦略。瀧川真雄が掲げる初任給30万円

カウンター越しに聞こえた「給料の差」

瀧川社長が人材への投資を強く意識するようになったのには原体験があります。若い頃、カウンターで串を焼きながら、目の前のお客さんが会社の給料について話しているのを聞いたのです。

そのお客さんの給料は、エムシスの社員よりはるかに高かった。「後ろでドリンクを作っているうちの社員はどう思っているんだろう」。そのトラウマが、業界トップクラスの待遇を目指す原動力になりました。

社員の8割がリファラル採用という驚異

エムシスでは初任給30万円に加え、福利厚生にも力を入れています。コロナ前は全社員を海外旅行に連れていき、現在は「4連休取得制度」として、4日間休んだ社員に5万円のお小遣いを支給しています。

その結果、一時期は社員の8割がリファラル採用、つまり既存社員の紹介で入社した人材でした。紹介なのでミスマッチが起きにくく、採用広告費もほぼゼロ。媒体経由の入社者は半分近くが早期退職するのに対し、リファラルは長く働いてくれる傾向があるそうです。

瀧川真雄が危惧する「仙台の飲食市場」

「仙台は売れる」という評判の裏側

インタビューの中で特に印象的だったのは、瀧川社長が語る仙台の飲食業界への危機感でした。東京の飲食店経営者コミュニティでは「仙台は売れる」という評判が広まっており、大手チェーンの進出が加速しているそうです。

しかし、その裏側には「競合が弱い」という評価が含まれている可能性があると瀧川社長は指摘します。実際に、仙台駅前やアーケードのいい場所が次々と東京資本のチェーンに取られている状況だといいます。

名古屋には「背中」がある。仙台にはまだ足りない

焼きとん大国の本部がある名古屋では、若い経営者でも「100店舗やりたい」「上場したい」「100億円の年商にしたい」と当たり前のように語るそうです。なぜなら、ブロンコビリーやコメダ珈琲など、実際にそれを達成した先輩経営者の「背中」があるからです。

一方で仙台には、そうした背中がまだ少ない。だからエムシスの瀧川真雄社長も最初は「300店舗を目指す」と発信することが恥ずかしかったそうです。でも言い始めてから、取引業者やパートナーからの応援が集まるようになった。「東北人だからこそ、発信に勇気がいる。でも、だからこそ発信する価値がある」。この言葉には深い実感がこもっていました。

エムシスのこれから。300店舗は「甲子園出場」にすぎない

瀧川真雄社長は、300店舗の達成を「甲子園出場」に例えました。出場しただけでは終わらない。その先に甲子園優勝、つまり「働いている従業員が幸せな人生を送れる会社」を目指すのが本当のゴールだと語ります。

現在の柱は焼きとん大国、元祖仙台ひとくち餃子あずま、ラーメンの3業態。これ以外には一切手を出さないと決めています。かつての失敗を糧に、横に広げるのではなく、縦に積み上げる。東北を代表する飲食企業になるという目標に向かって、瀧川社長の挑戦は続きます。

「元祖仙台ひとくち餃子あずま」ではフランチャイズ加盟も募集中です。東北発の飲食ベンチャーに興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。

動画で詳しく見る

瀧川社長との対談の全編はYouTubeでご覧いただけます。記事では紹介しきれなかった飲食業界のリアルな話も満載です。

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